反射性頻脈は健常者にも起こり得るのか

現在の日本は超高齢化社会に突入したということがよく話題に上ります。そのような社会では、生活習慣病といわれる中でも高血圧は多くの人が罹患している状況です。高血圧はサイレントキラーといわれることもありますように、体に何か痛みを伴うわけでなく、血管を悪化させ脳溢血や心不全といった恐ろしい病気にいざなってしまうこともある病気です。降圧を目標にアダラートなどの降圧剤がよく使用されています。
現代社会では腎不全も生活習慣病に伴う病態と判明したことによって、高血圧だけでなく腎臓機能にも良いとされるカルシウム受容体拮抗薬である、アダラートは高血圧に対してよく使用される薬剤となったのです。副腎から放出されたレニンによりレニン・アンギオテンシン系回路が回ることによって細胞質内のカルシウム濃度が上昇し、その結果血管を収縮させ血圧が上がるという機序で血圧は上昇します。そのため、カルシウム受容体に拮抗することで、その後の作用である血管の収縮を防ぎ血圧を低下させる作用を引き起こすのです。
カルシウム受容体拮抗薬にはあまり大きな副作用はないとされますが、少ない用量や適正用量ではなく過度にアダラートを内服してしまうと、急激に血圧が低下してしまい、予想よりも低血圧になってしまうといった事があり得ます。そういった際に、人間には恒常性が存在していますので、血圧が下がりすぎてしまい全身へ血液を送ることが困難になった際には代わりに心臓からの拍出回数を増やすことで対処するという作用が働きます。これが反射性頻脈と呼ばれる事象です。
ここまでの説明の中であった、恒常性が存在している限りは健常者であっても人体の予想よりも血圧が下がりすぎてしまった際には、反射性頻脈が出現して恒常性を保つものとなります。